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執筆者の写真鈴木 彩乃

「キッカケ」〜社会問題への関心の芽生え〜

こんにちは^_^

青山学院大学二年生の鈴木彩乃です。

最近、朝晩が寒くなり、秋の訪れを感じます…


動画の応募期間スタートまであと1ヶ月を切りましたが、どんなテーマにするかアイデアは固まってきましたか?今日は17の目標のどれを題材にしたらいいのかわからない…と悩んでいる人に向けて、私の経験を語りたいと思います!


私はSDGsの17の目標の中でも、目標番号5番のジェンダー問題に対して特に興味を持っています。なんでジェンダー問題に興味を持ったか、その”キッカケ”となった出来事は去年起こりました。私は去年、ワーキングホリデーという、海外で働ける制度を使って、アイルランドという国にいました。


写真1 アイルランドの首都ダブリンにある有名なパブ

写真2 私がほぼ毎日わたっていた橋

写真3 アイルランドにはストリートにミュージシャンがたくさんいる!


アイルランドで私は、他の人との出会いを大切にしており、チャンスがあれば積極的に新しい人と話し、友達を作りました。その時、世界共通で盛り上がる話題は何と言っても「恋愛トーク」!!修学旅行の夜とかも盛り上がりますよね〜。そんな感じでノリよく話すと日本の国境を超えても、人類共通でほとんどの人が食いつきます。(余談ですが、海外の皆さんは積極的で、恋愛博士のように自分の恋愛理論を語ってくれて、とっても面白いです^_^ そして何より自信に満ち溢れてて、圧倒されました。)色んな人と話したい私は、恋愛話を持ちかけて、話題をはずませようとしました。その中で私は、とあるかわいいアイルランドの女の子と話すチャンスがあり、普段通り恋愛話を持ちかけました。


「you have a boyfriend, don’t you??」

「彼氏いるでしょ〜?」


すると彼女の返事は…


「Nah, but I have a girlfriend! What about you? Do you have a partner?」

「ううん、でも彼女ならいるよ!あなたはどうなの?パートナーとかいるの?」


私は一瞬、理解できないで脳内フリーズを起こしていました。「ん?どういうことだ、聞き間違いか?」しかし、5秒後にやっと理解したとともに、自分の価値観(物事に対する見方)のせまさに恥ずかしさを覚えました。

皆さんは理解できましたか?

そう、彼女はレズビアンであり彼氏ではなく彼女がいるのです。そして、「パートナーはいるの?」という質問は、LGBTフレンドリーな質問の仕方なのです。


LGBTとは、L:レズビアン、G:ゲイ、B:バイセクシャル、T:トランスジェンダーで、男の子、女の子という二つの性別以外の性別のことを指します。女の子が好きな女の子はレズビアン(L)、男の子が好きな男の子はゲイ(G)、女の子でも男の子でもどちらに対しても恋愛感情を持つ人はバイセクシャル(B)、男の子に生まれたけど心は女の子、女の子には生まれたけど心は男の子の人はトランスジェンダー(T)と呼ばれます。


私は、彼女がアイルランドの「女の子」だから、勝手に「彼氏」がいると考え、「彼氏いるでしょ?」と聞きました。しかし、女の子が好きな女の子(レズ)の人もいるため、勝手に彼氏がいると決めつける私の考え方はそのようなレズの人達のことを無視した質問の仕方なので良くないのです。女の子には彼氏がいて、男の子には彼女がいる、といった考えではなく、女の子同士、男の子同士も付き合うことがあるという考えにも配慮した聞き方こそが、「パートナーいる〜?」なのです。なぜなら、彼氏や彼女といった言葉は、男の子、女の子といった性別を特定しているけれど、パートナーは性別を特定していないからです。日本では、「彼氏いる〜?」「彼女いる〜?ーという質問が当たり前で、「パートナーいる〜?」という風に聞く人は少ないと思います。しかしアイルランドでは、「パートナーいる〜?」と聞くのが当たり前なのです。


ここに日本とアイルランドとで、LGBTに対する理解の差を感じました。同時に、日本はこのままではいけない、という焦りも感じました。世界的に見て、「平和で自由な日本」というイメージを持っているかと思います。でも実は、LGBTの人が生きづらい社会っていうのが日本の現実なのです。


ここで数字データを見てみたいと思います。LGBTの人の割合は8.9%、つまり社会で11人に1人がLGBTです。これは左利きの人の割合と同じ割合です[1]。簡単に言うと、女の子が好きな女の子、男の子が好きな男の子、女の子でも男の子でもどちらとでも付き合える人、男の子に生まれたけど心は女の子、女の子には生まれたけど心は男の子の人が、社会には11人に1人はいるということです。


皆さんは左利きの人と同じくらいLGBTの人と出会いますか?私の場合、友達やクラスメートに左利きの人は10人くらいいますが、LGBTの友達は片手で数えられるほどしかいません。しかもその全員がアイルランドでできた友達です。しかも、彼らは出会ってすぐの私に、私はレズよ、ゲイよ、バイセクシャルよ(トランスジェンダーの人には出会いませんでした。)とオープンに、何もためらうことなく、自分の性別を自己紹介の段階で言っていました。しかし、日本ではそのようなことを経験したことがありません。つまり、日本でLGBTの人が「私はレズよ、ゲイよ、バイセクシャルよ、トランスジェンダーよ」と話しやすい環境がまだ整えられていないのではないでしょうか?この経験が、海外と比べたらときの日本のジェンダーに対する理解が遅れている事をを明らかにして、何か行動を起こさなくては!という焦りを私の中で掻き立てました。そして、SDGs番号5番のジェンダー問題に取り組む原動力、すなわち「キッカケ」となりました!


このように、新しい経験(私の場合は国境の垣根を超えて生活し、様々な人との出会う)をすると、自身の価値観がぐんと広がったり、社会に対する疑問が生まれたりし、問題に対して興味をもつ「キッカケ」となると考えます!なので、まだ動画のアイデアが固まらない…という人がいたら、まずはSDGsに取り組む人のお話しを聞いたり(教材としてYouTubeにあがっているので、もしよかったら見てみてください)、自分でSDGsが問題視している事例などを調べてみるといいと思います。


最後に、アイルランドのLGBT運動の様子です。大規模な更新が毎年首都ダブリンで行われています!

以上、あやのでした!!

 

[参考]

[1]吉本妙子 「11人に1人がLGBT層 LGBTを取り巻く最新事情」 電通報, 2019/03/28 (最終閲覧日:2020/10/02)

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